眠ろうとしても眠れない。悔しい。カメラが盗まれたこと自体が悔しいのではなく、隣で寝起きし、一緒にビールを飲んだインド人が盗んだからです。人に裏切られることが、一番悔しい。
そうだ、KLに行こう!そう思い始めたら、自然と元気が出てきました。あのカメラはそういう運命だったんだと諦めて、新しくデジタルカメラを買おう。痛い出費ですが、旅というものは、そうそううまくはいかないもの・・・。
私は、宿のオーナーのTJさんに、KLの行き方を聞いてみました。
そうこうしているうちに、インド人プティさんが加わりました。TJさんが盗難のいきさつを説明すると、「なんだ、そいつだったら25分前に会ったぜ。話を聞いていれば、やっつけていたのになぁ〜。」と、言ってくれています。そして、買ってきたばかりのウィスキーを取り出し、一緒に飲もうと注いでくれました。宿のTJさんもニーさんも親身になって警察に説明してくれたり、私に気を使ってくれています。暖かい人たちに囲まれて、私は嬉しくなってきました。
その夜は、ぐっすりと寝ることができました。