1年ぶりに、ぽんしゅを飲んでいる。
ゆっくりと、味わいながら飲んでいる。
こんなに気持ちよく酔えるなんて、幸せものだ。
焼酎もいただく。
最後には、ブランデーで締めくくる。
この宿のレセプションの椅子やソファ、テーブルが全て片付けられ、敷物を敷き、周りにマットレスを配置して16人ばかりが囲める居酒屋がオープンした。
看板を出し、メニューも張り出し、飾りつけをし、ここは、日本の居酒屋に変身した。
今日1日限定の、楽しい宴が催されるのだ。
付け出しにビールなんて、泣けてくるほど嬉しくなる。
美味しい料理が次から次と運ばれてくる。
皆がドカッと根が生えたように座り込み、その宴を楽しんでいる。
今日はたいした疲れもない一日だったのだが、これまでの旅の疲れがじわりと取れていくようだ。
ひと時、カイロに居ることを忘れている。
まあ、いいじゃないですか、こんな日があっても。
私も、この宴を心行くまで楽しんだ。