都会のアウトバーンは、車は流れているものの空いているとはいえない。
まだコーヒーも飲んでいない体は、ベッドの感触を忘れないでいる。
朝日が長く車内に差し込んでいる。
そんな中、スピードメーターはすでに180kmを指している。
でもそれほど速くは感じない。
タイヤが路面に吸いついているように安定している。
さすがドイツ車というところ。
他の車はそれほどスピードを上げていない。
みんな流れを読んで運転していて、実にスムーズである。
ドイツ車でなければアウトバーンでさえ180kmなんてスピードは出さないであろう。
それほどドイツ人の安全に対する心構えは徹底している。
街中の道路には自転車レーンがあり、そこに立っていた私は、女の子から叱られた。
彼女は、ヘルメットをかぶり、小さなバイクを漕いでいる。
おばさんもママチャリにヘルメットを被っている
通気性に優れた、ロードレーサーが被っているあれだ。
後ろから来たワイシャツ、スラックスといういでたちのおじさんも、ベビーカーをくっつけて走っているお母さんもヘルメットを着用している。
どう見てもアンバランスだ。
おおいに違和感を感じてしまう。
ドイツ人は安全オタクだ。
かっこは2の次で安全にこだわる。
街中を歩くと、あちこちでそんなドイツ人の気質に遭遇する。