サハラ砂漠を歩いてみる。
砂が靴の中に入って、歩を進めるごとにキュッキュッと鳴る。
どこまでもどこまでも完璧なまでの砂漠が続いている。
ここはシンゲッティ。
サハラ砂漠が最も美しいと言われているいるところ。
ラクダに乗ってゆっくりと進む。
前後にゆっくりと体を揺らしながら。
そう、、まるで、ゆっくりとセックスをしているみたいだ。
とても気持ちいい。
小さなオアシスで小休止。
ヤシの木陰が眠けをそそる。
いつしか深い眠りにつく。
月明かりで星はまばら。
風の音だけが耳をくすぐる。
裸足で歩くと砂が足をやさしく包んでくれる。
身体も心も、まるで地球と同化していくようだ。
カラスが鳴いている。
朝日が真横から降り注ぐ。
小さな砂丘に、裸足で登っては、お尻で滑り降りる。
もう精神年齢は5歳だ。
2日目の寝る場所で漢字を砂に描く。
大きく書くことで、気を発散する。
風紋と日本語は相性がいいみたいだ。
私はまたラクダに乗っている。
ラクダと一体になった私は砂の上に長い影を作っている。
案内人は、ラクダを引きながら携帯電話をかけている。
どこまでも砂漠は続いている。