いてっ!
何かが頭を直撃した。
私は急いで目の前のレストランに逃げ込んだ。
パラパラパラという音と共に白い玉がたくさん降っている。
雹だ。
人々は急いで、そばの屋根があるところに非難している。
初めて見た。
雹が直撃し死亡者も出るんじゃないかと思えるくらいの勢いだった。
私はレストランに入っちゃったものだから、仕方なくビールを注文した。
雹はすぐに止んで晴れ間が広がった。
目の前で、コックが慣れた手つきでエンパナダスを作っている。
ひとつひとつ丁寧に作っている。
エンパナダスとは、南米独特のスナックだ。
餃子のようだが、中に入れるものが様々あって何もつけずにそのまま食べる。
中に入れるものとは、肉、ジャガイモ、チーズが多い。
味はあっさりと塩味だ。
それを見ながら、ゆっくりとビールを飲んでいた。
やがて、オーブンに入れられたエンパナダスがこんがり焼き上がってでてきた。
私はあわててそれを2個注文した。
焼き立てはやっぱり美味しい。
チーズがとろけてハムに絡みついている。
今まで食べたエンパナダスの中で一番だ。
ちなみに、チリのエンパナダスはどれもぱさぱさして美味しくない。
アルゼンチンのものが種類も豊富で美味しいが、私はボリビアの肉汁たっぷりで、ちょっと甘いのが好き。
何処で食べても20〜30円くらいのお手軽さで、ついつい食べてしまう。