なにがいけなかったのか·····
これから移動しようという時に熱を出してしまった。
吐き気がして下痢が止まらない。
歩くことも困難で、移動は諦め1日中ぶっ倒れていた。
次の日、熱は下がったが下痢は止まっていない。
お腹がしくしく痛み、まだ1時間に1回トイレに駆け込んでいる。
移動はどうしようかと迷ったが、バスにだってトイレはあるんだからと行くことにした。
何も見るべき所がないナスカで4泊もしてしまっていた。
暖かさと宿の居心地のよさが、私をここにとどめていた。
ほぼ時間通りにバス会社に行った。
予定の時間から1時間待ったところで、バス会社のお兄さんに、どのくらい遅れているんだ、と聞いた。
お兄さんは携帯を握りしめ、どこかに電話しては切り電話をすることを繰り返していた。
やがて、お兄さんの口から出た言葉は、そのバスは今日は出ない。だった。
耳を疑ったが、人数が集まらなかったためだと言う。
すでに、時計は夜の10時を回っていた。
お兄さんはまだ深夜12時の豪華バスがある、チケットはそのままでいいからそれに乗ってくれと言う。
仕方がないので、その言葉に従うことにした。
その豪華バスは、予定より1時間遅れで到着した。
やっと移動できると胸をなでおろした。
不思議と下痢も止まっていた。