こりゃ〜どうなってるんだい!いっそ、あの一際目立つホテルに泊まっちゃおうか・・・。もう、かなり歩いた。足が動かない。
アロースターのツーリストセンターは立派なオフィス。対応してくれたお兄さんは、とってもフレンドリー。だが、もらった地図は、かなり端折っていてさっぱりわからない。聞いた場所も大きく丸印をしてくれただけで、丸内はざっと500mはあるだろうか。どっちの道と聞いても、曖昧な返事をするだけ。彼は、話し相手なら楽しいが、インフォメーションとしては、まったく機能していない。
いやあ、まいった。ホテルが見つからないのである。私は結局、ツーリストセンターの目の前にある、最初に行ったホテルに決めざるをえなかった。そこまでしか辿り着けなかったからだ。
ここはマレーシアのアロースター。タイ国境から2時間もかからない街なのに、建物、人間、空気、空・・・何もかもが違う。犬や猫だって変化している。タイの、おもちゃ箱をひっくり返したような世界から一変して、整然として落ち着いた世界が、私の目の前に映っている。