スペインの北海岸線沿いの町の楽しみは、なんてったって市場なのである。
そこには肉も野菜も溢れているのだが、魚屋がいちばん幅をきかせている。
それに、日本のように威勢がいい。
鯛、ヒラメ、鯵、カツオ、イカ、タコ・・・・どれも生きがよくて美味しそう。
店員のおじさんもおばさんも出刃包丁を起用に使い、3枚におろしたり、4枚におろしたりしている。
こんな光景は日本でしか見れないと思っていた。
頼めば、刺身にもしてくれそう。
嬉しくなってくる。
しかし、鯛のあたまも、骨に付いた身も捨ててしまう。
魚のあたまは何でもポイッと捨てている。
それ、欲しい・・・と喉まででかかっているのだが、調理するところがなければどうにもならない。
よだれを流しながら、魚に囲まれている自分は幸せものだ。
そして、ここビルバオでも例外でない。
カフェで、小魚のフライやイカリングが山盛りで酒のつまみになっている。
塩にレモンとシンプルなのも、またいい。
美味しいところはすぐにわかる。
そこには、人だかりができていて、美味しい会話に溢れているからだ。