雨が降っている。
スペインの北部は風が強く、今日も黒い雲が流れいていく。
窓から見える景色は、窓をしたる雨粒と荒野と黒い雲。
私はチッっと舌打ちし、1ユーロのイヤホンを運転手から買った。
ちっ、やっぱり低音と高音をカットされていやがるぜ。
まともに聴こえるのはボーカルだけだ。
いつから、こんなものが音楽と呼べるようになったのか、、、、。
ベトナムのように二ョックマムの匂いが漂ってくるわけではない。
中国のようにごみが散乱しているわけではない。
インドのようにクラクションの音が鳴り止まないわけではない。
マレーシアのようにチキンレースをするのでもない。
イエメンのようにアラブミュージックが流れているわけではない。
パキスタンのように鶏とヤギに囲まれているわけではない。
インドネシアのようにねっとりと空気がまとわりつくわけもない。
ここは、ヨーロッパのスペイン。
乗客に何の不満も感じさせず、快適に目的地まで送ってくれるというわけだ。
今はバスに乗っている。
私は、ファッキンミュージックを聴きながら、シット景色を楽しみ、その目的地であるバルセロナに着いた。