まさか、ボリビアでルチャ·リブレ(覆面プロレス)が見れるとは思わなかった。
私が会場に駆けつけたころには、すでに沢山の人でごった返していた。
ボリビア人は10ボリビアーノ(140円)なのに、ツーリストには50ボリビアーノ(700円)とふっかけてくる。
入り口には、プロレスラーが立ち塞がっていた。
大の大人が覆面を被ってはしゃいでいる。
綿飴が飛ぶように売れている。
ポップコーンは半分は食べても、残りの半分はヒール(悪役)に投げつけるためにある。
空になったペットボトルやビールの空き缶は、ヒールに味方する審判に投げつけるためにある。
どんどんエスカレートしてヒールと観客の投げ合いになる。
それは多勢に無勢、勿論観客が四方八方から投げてくるからヒールはパニックになる。
誰もが中指を立て、親指を下に向けブーイングをする。
善玉がみごとにヒールにアタックをくらわすと、ピーピーキャーキャーと物凄い騒ぎになる。
観客に水を吹っ掛けるし、フェンスを超えて観客も巻き添えになって倒れて来たりする。
火や爆竹はなくてはならない小道具。
頭に食らわせるイスもプラスチックなので、笑わせてくれる。
火がヒールの股間に燃え移り、それを消すため味方が股間を踏んづけて失神させて負けたり、女プロレスラーのスカートを脱がせるなど、お決まりな下ネタも連発だ。
本場メキシコのそれと比べたらお粗末この上ないが、とても楽しい。
私も会場から出る時には、声はガラガラになり、頭がクラクラしていた。
ラパスは楽しい街である。