サンホセでは売春宿に泊まっていた。
いや、正確に言うと、娼婦が泊まっている宿にお世話になっていた。
毎日、彼女たちと話をするのが日課になっていた。
話が途切れると彼女たちは部屋に戻り厚化粧を施し出勤していく。
その後ろ姿を静かに見送っていた。
たまに、この宿に客を連れてくる娼婦もいた。
その宿の水が出ない。
2日間も水が出ないのでシャワーが浴びれないどころか歯磨きにも苦労する。
今日はジンジャーエールで歯磨きをしてしまった。
もう限界だった。
宿を移ろうかとも思い移動することにした。
まだ朝の7時だというのに、出発までは30分もあるのに、私が乗り込もうと思っているバスは長蛇の列だった。
乗れそうもないなどと、しょげながらもその最後尾につく。
最初は乗るのをためらったのだが、結局その超満員のバスに乗りこんだ。
座れるところなどありはしない。まるで朝のラッシュアワーのようだった。
しばらくして、後部のドアの階段にスペースを見つけ、そこに座り込んだ。
よく見ると子供が異様に多い。
そうか、、、今日は土曜日だった。
私がこれから行くところは、どうやらコスタリカ人の人気の場所らしい。
これでは楽しめそうもない····と、落ち込んでいた。
フェリーに乗り換え、またバスに乗り込んだ。
今度は行く方向が分散したみたいで椅子に座れた。
おおおっ、おっと、もっとよく見ると、ここに乗り込んでいる女の子は100%美人だ。
全員がコスタリカ人とは限らないが、少なくても私みたいなバックパッカーはひとりもいない。
これは奇跡だ。
さらには、お母様方もおへそを出し、その美貌を競っているようにみえる。
隣をみると、どうみてもナタリー·ポートマンだ。
立っている女の子たちのキュートなお尻が私の顔面を直撃する。
いやいや、これは楽しくなってきたぞ。
先程の落ち込みはどこへやら、笑顔満面になっている自分がいる。
コスタリカはコロンビア以上の美人に溢れている。
これは間違いない。